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恐竜絶滅の謎

担当:長官
地球でいったい何が起こったのか!?恐竜絶滅の謎に迫る!!
1.序章


地球の歴史で見ると長い時代を独占した恐竜は 突如、地球上から姿を消したといわれている。 そして、今回はその地球で起きた大事件「恐竜絶滅の謎」に迫っていく。 しかし、最近になって「恐竜絶滅」というのは愚問だと 言われ始めてきた。羽毛を持った恐竜が発見されたことにより 鳥類は一部の恐竜から進化したという説が有力になり始めたのだ。

2.恐竜の生きた時代

地質年代は「古生代」「中世代」「新生代」の三つに分けられ、 今回の調査では「中世代」が中心となる。 中生代はさらに「三畳紀」、「ジュラ紀」、「白亜紀」に分けられる。

三畳紀
三畳紀にはほとんどの大陸が一つにまとまっており、「超大陸パンゲア」 と呼ばれていた。そして、このような環境の中で 恐竜は三畳紀後半(約2億3000年前)に出現した。

ジュラ紀
ジュラ紀には恐竜が巨大化し、よく知られている 首長竜や翼竜も繁栄していた。 また、ジュラ紀の後期には「超大陸パンゲア」 は「ローラシア大陸」と「ゴンドワナ大陸」に分裂した。


白亜紀
白亜紀には恐竜はさらに多種多様な進化を遂げた。 また、裸子植物に代わり、被子植物が広がり始めた時代でもあり、 大陸はさらに分裂をしていた。

3.恐竜の姿


地質年代を理解して頂いたところで次は 恐竜の姿を想像していただこう。 恐竜図鑑などの書籍を見ていただくとお分かりになると思うが、 色は執筆された時代などにより異なっている。 色はカラフルな物から地味な色まで様々だが、これは想像によるものだ。 想像といっても、現在生息している生物で恐竜の 近縁種と考えられる生物などを参考にしていたり、 当時の環境から推測された結果である。 しかし、最近になって分かったことは一部の恐竜には 羽毛があったという事実だ。 これは次々に証拠が出てきている。 一見すると「ウロコ」と「羽毛」は全く違う印象を受けるが、 両方ともタンパク質であるケラチンから出来ている。 しかし、羽毛の目的は「空を飛ぶ」ためでなく、 あくまで「保温目的」だったようだ。 また、化石に残された心臓から それは鳥類や哺乳類に似ていることが明らかになっている。 そのため、恐竜は冷血動物(変温動物)ではなく、 温血動物(恒温動物)であるという説が近年有力視されている。 では次に恐竜が現在の爬虫類と明らかに異なる点を説明しておく。 それは、足の付き方だ。 爬虫類は足が横に出ているのに対し、恐竜は足が下に出ている。 そのため、恐竜は全体重を足で支えなければならなかった。 恐竜の肋骨は哺乳類と異なり、内蔵を全て覆うような形で形成されている。 そのため、哺乳類のように"ひねり"の力を利用できないために 一度転倒すると起き上がるのが困難だったと考えられている。

4.恐竜絶滅の理由

恐竜絶滅の理由については様々な研究家がその謎に挑戦してきが、 未だに完璧な説は存在していない。 しかし、一般に受け入れられるほど説得力がある有力な説は存在する。 それが「隕石衝突説」だ。では、次に謎の発端を紹介する。

隕石の衝突が絶滅の原因?


恐竜絶滅の謎は6500万年前に恐竜が突如絶滅 したことに始まる。 白亜紀と第三紀(新生代)の間には「K-T境界層」 が存在する。そしてこの境界層にはレアメタルである イリジウムが含まれていたのだ。 それは地球上では火山などが起きた場合に地上に出てくる場合もあるが、 他の隕石・小惑星がもたらす(地球に衝突する)場合が多い。 しかも、この「K-T境界層」に含まれるイリジウムは世界各地で 濃度の差はあるが、各地の地層に含まれている。 そのため、「隕石が地球に衝突した」という説が有力だと 考えられている。研究報告によるとこれほどのイリジウム が世界各地に積もるには少なくとも数回数、十数年周期で 衝突しなければならないといわれている。 また、それほどの影響を与えるには大きさが直径10キロ 以上必要であるとされている。 直径10キロ以上の隕石が衝突した場合には直径100キロ以上・ 深さ20キロ以上のクレーターが形成される。 そして、このクレーターは近年の研究でユカタン半島 の地下にある可能性が高いことが明らかになった。 一見、隕石衝突説は非の打ち所の無い完璧な説だと感じる。 しかし、幾つか問題も存在するのだ。 まず、偶然、それほど近い周期で地球に巨大な隕石が衝突する可能性が 低いということだ。現在でも毎日小型の隕石は地球に衝突しているが、 その大半は大気圏で燃え尽きてしまう。 また、最近の研究で明らかになったのは6500万年前に 恐竜は絶滅したものの、それ以前から個体数が減少していた という事実だ。また、隕石衝突説の条件となっていたのは 「恐竜の体表はウロコ」という説が有力だった頃だ。 しかし、先ほど述べたとおり恐竜(少なくとも幾つかのグループ)は 羽毛(体毛)が生えていたということが分かっている。そのため、 「隕石衝突により起きた一時的(十年程度)の温度低下に 耐えられたのではないか」という意見も聞こえるようになってきた。 また、恐竜は個体数を減らしながらも歴史上数回起きた氷河期にも耐えている。 さらに、気温の低下が絶滅の直接的な原因ならば、 爬虫類なども深刻なダメージを受けているはずである。 海洋についても同様で、気温の変化に弱い珊瑚は 現在も残っている。では次に隕石衝突以外の問題点を紹介する。

その他の説の問題点

本来ならば全ての説を挙げ、それぞれの問題点を挙げるべきだが、 仮説が多いことや、サイト運営の方針上、一部の仮説を紹介する。 まず、恐竜の食べ物に関する仮説だ。 例えばアルカロイド中毒説や集団便秘説などである。 これらの仮説は白亜紀になって裸子植物に 代わり、被子植物が増加してきたことに対して その原因を求めるものだ。 しかし、一部の地域に起きたとしても 世界各地で起こるとは考えにくい。 また、恐竜以外の生物(特に海洋生物)が絶滅した理由も説明できない。 そのため、食物だけにその理由を求めるのは難しいだろう。 では次に、哺乳類に絶滅の原因を求めている説を紹介する。 これは大量に現れた哺乳類が恐竜の卵を食べてしまったという仮説だ。 しかし、哺乳類の歴史は意外と古く、恐竜とその生存時期を 共有していた時代も長い。また、海洋生物に対しての 説明も難しく、恐竜だけを狙った理由も説明されていない。 また、一時期注目を浴びた説で種の寿命説という仮説も存在する。 これはある種が一定の時代を経ると遺伝子が異変を起こし、自然に 絶滅するという説だ。しかし、先ほど挙げた通り、恐竜と 哺乳類は長い間、時代を共有しており、哺乳類や爬虫類などだけ 現在まで生き残っている理由が説明出来ない。 また、科学的根拠もなく、現在は仮説としては不十分とされている。 では、最後に火山活動説を紹介する。 この説は仮説の名前の通り、世界各地で火山活動が起こり、 その噴煙が太陽光をさえぎり、世界規模で温度が変化したために 絶滅したという説だ。 この説も有力であり、隕石衝突説と同じ状況を引き起こす。 しかし、同時に先ほどと同様の矛盾が存在する。 そのため、絶滅の一つの要因だとしても、 その元となる直接的な原因となったかは疑問が残る。 以上、様々な仮説を挙げてきたが、他にも様々な仮説が存在する。 しかし、それらの仮説も以上と同様(上記の仮説以上)に矛盾点が存在する。


恐竜絶滅の謎を解く、仮説に求められる条件とは…
引き続き「恐竜絶滅の謎(続編)」をお楽しみください。